初めての精神科・心療内科。みんなが感じるハードルの高さと、もっと早く行けば良かった話

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こんにちは、ぽんこつ(@timeflies_bs)です。

みなさんは、精神科心療内科を受診したことってありますか?

気分が優れないし辛いから病院に行きたいけれど、精神科って「なんか行きづらいんだよなぁ…」なんて思っている人は多いと思います。

例えば…

  • 薄暗くて怖いイメージ
  • 患者さんが暴れている
  • 拘束されたり閉じ込められる
  • 先生や看護師から怒られる
  • 精神病患者には犯罪者が多い

など、ネガティブなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?

さらにはみなさんの性格や置かれた立場、環境など、様々な理由から精神科の受診はハードルが高いと感じている方もいるのではないでしょうか?

私も同じでした。しかし実際には「もっと早く行っておけばよかった」と後悔するほどネガティブなイメージはなく、細かいことにこだわりすぎていた事も反省しました。

この記事ではそんな私がハードルを飛び越え病院へ足を運ぶまでのお話や、実際に行ってみてどのようにイメージと違っていたのかをまとめています。

行くのを迷っているという方はぜひ参考にしてみてください。みなさんの不安が少しでも取り除けますように…。

あくまで私の個人的な実体験をもとにしております。すべての方に当てはまるものではありません。

目次

精神科・心療内科へ行くまでのハードル

私は過去に、双極性障害という精神疾患で心療内科へ通院していました。

双極性障害とはいわゆる躁うつと言われるもので、鬱状態と躁状態が交互に現れる気分障害。気分が上ったり下がったりを繰り返す病気です。

10代の頃から精神状態が不安定なところはありましたが、20代になり社会に出るとそれが徐々に悪化。しかし様々な理由がハードルとなり、実際に病院へ足を運ぶまでには何年もかかってしまいました。

皆さんも実際に「精神科はハードルが高い」と思っている方は多いのではないでしょうか?

ここではそんな私も実際に感じていたあるあるをいくつか紹介したいと思います。

精神科というだけで抵抗感がある

まず精神科や心療内科と聞くだけで抵抗があるものです。

冒頭であげたネガティブなイメージや個人的な理由もありますし、実際にどんな場所なのか?どんな治療をするのか?わからないことだらけで不安だと思います。

私の場合も精神科への偏見に加え、未知の世界へ足を踏み入れるような不安、さらには自分のプライドを守るため意地を張っていたこともあり、自分の心の声を長い間放置してしまいました。

頭ではしょっちゅう【病院】という文字がチラつきながらも、なかなか足を運ぶことができないのです。やっと決断できたときには「もう無理かもしれない…」という極限の状態。

みなさんも「病院へ行きたい」という選択肢が浮かぶのは、自分の限界を感じているからではないでしょうか?

藁にもすがる気持ちでいるのなら、わたしは一度受診されるべきだと思います。

精神疾患と認めたくない自分がいる

いざ精神科へ赴き「鬱病です」「双極性障害です」と診断されたときに、果たしてそれを受け止められるだろうか…?

精神疾患であることを認めたくない…

レッテルを貼られるようで辛い…

その気持ちはよく分かります!しかしこればかりは避けては通れないのです。

しかし今抱えている底知れぬ苦しみに理由があり名前があるのなら、それが明らかになることで安心感が得られますし、対する治療法も見えてきます。

厳しい現実と向き合うことにはなりますが、それは自分を救うための第一歩と考えてみませんか?

時間はかかるかもしれませんが、少しずつ病気のことを理解し、そのような自分を受け入れていくことが大切だと思います。

私の場合は症状がピッタリ当てはまり納得のいく病名だったので、案外すぐにそれを認めることができました。むしろ苦しめられた症状にちゃんとした病名が付きとてもホッとしたのを覚えています。

解放されたような爽快感と「もっと早く行けばよかった」と意地を張っていたことを後悔しました。

辛いのはみんな一緒という呪いの言葉

そもそも生きていれば辛い出来事は誰にでもあることです。社会人になれば尚更。しかし「辛いのはみんな一緒」と決めつけてしまえば耐えるしかありませんし、悪いのは自分と思い込んでしまいます。

自分は怠けているのではないか…?

目の前の現実から逃げているだけではないか…?

こんな自分が情けない…。

といつしか自分を責めるようになり、悩んでは落ち込んで自問自答を繰り返します。

前項の「認めたくない」とは自分自身が受け入れられないことですが、こちらは周囲が受け入れられないことが原因のひとつです。

実際に精神疾患への理解はまだまだ浅いですし、偏見を持っている方も多いです。それゆえ健常者が感じる「辛さ」と、精神疾患を患う人が感じる「辛さ」をイコールで考えてしまいます。

その結果が「辛いのはみんな一緒」。

そう言われればまだまだ頑張らなくてはいけないと感じ、余計に自分を追い込んでしまいます。

そんな分かりきっていることを分からないと思われ指摘されることはとても辛いことですし、ぶっちゃけただの根性論にすぎません。絶対に言ってほしくないというのが本音です。

自覚症状があっても周囲のそのような空気感から、それを認められず我慢を強いられている方は多いと思います。

心の強さは人それぞれです。強い人もいれば弱い人もいます。あなたの努力が足りないとか必ずしもそんなことはありませんし、弱音を吐くからと言って決して甘えているとは限りません。

周りに伝わらなくても、どれだけ頑張ってきたのかは自分自身が一番わかっているはずです。

躁状態が邪魔をする

私の場合、今思えばこれもひとつの要因だったと思います。

当時は毎日辛くて(病院に行きたい…行ったら楽になれるかも…)。そう思いながらも私は「まだまだ修行が足りない!」と自分に鞭を打って間違った方向に舵を切りました。

前項の「辛いのはみんな一緒」という言葉に縛られた悪い例。仕事を3つも掛け持ちし始めたりと暴走します。

実はこの行動もまた私が抱えていた双極性障害のいわゆる【躁状態】が影響しています。

突然力がみなぎったようにハイになってしまい、言ってしまえば完全無敵状態。徹夜で作業をして寝なくても平気だったり、そのときばかりは何でも乗り越えられる気がするのです。

このように躁状態の時には病院へ行こうなんて全く考えません。「私はきっと大丈夫!」と思えてしまうのです。

躁状態の後には必ず鬱期がきますので、この反動が訪れることで再び「病院へ行きたい」と思い始めるものの、一度この躁状態を味わってしまうと結局踏みとどまってしまいます。

その後も躁鬱の波に乗り続けた私は、うつ状態の時は無理をして働き、躁状態の時は意欲的に働き、もはやいつ休んでいたのかもわかりません。その結果、一ヶ月で約10kg近くの激ヤセでした。

急激に体重が減ったことで体調も精神バランスも崩れ、病状は一気に悪化。これまでも危うさを持って生きてはきましたが、【死】というものをとても身近に感じた瞬間でした。

初めての精神科・心療内科へ

今までは「死にたい」「消えたい」という願望だけでとどまっていたものの、最悪の状態を迎えると「明日死ぬかもしれない…」という恐怖へと変わっていきました。

実際にそうなると内側から溢れ出てくるのは、絞り出すような(本当はもっと生きたい)という感情です。私はようやくこのタイミングで行動を起こします。

病院についての情報収集

極限まで追い込まれていた当時の私は「どこでもいいから今すぐ行きたい!」という焦りがありましたが、病院選びに失敗したくないという思いからとりあえず調べてみることに。

まずは今後のことも考え通いやすく、すぐに行けそうな近場の精神科や心療内科を探しました。名のある病院が信頼できるのでは?と考え口コミをみるも意外と評判が良くありません。

ちなみにわたしは偏頭痛や吐き気、不眠など体の不調もあったため精神科ではなく心療内科を受信しました。

いくつかのホームページや口コミに目を通し、2つの病院に的を絞りました。ひとつは知人から勧められた病院で評判も良く、もう一箇所は一番新しくて綺麗な病院です。

最終的には一箇所目が合わず、後者の新しい病院に落ち着きました。

たくさんの病院の中から一発で自分にあった病院を探すのは至難の業。カウンセリングをしてくれる先生もプロとは言え人間ですので、性格的に合わないという事もありえなくはありません。

後から聞いた話だと、担当医と喧嘩して通院しなくなるケースは多いそう。デリケートな問題を抱えている患者さんが主なので感情的になることも度々あるんだそうです。

ですからセカンドオピニオンとして複数目星をつけておいても良いと思います。

基準としてはホームページがあるかどうか。これにより以下の部分がチェックできます。

  1. 病院の様子や雰囲気が分かる写真
  2. どのような症状の患者さんが多いのか?
  3. 診察の内容などがしっかりと書かれているか?
  4. 先生の紹介(できれば写真付き)
  5. アクセスしやすいか連絡先など

先生の写真は客観的に見て【優しそう】とか【温厚そう】だとか、実際にどうかというのは別としても、対面する前に確認できると安心感があります。

また口コミは良い意見ばかりではないので、見すぎると結局どれがいいのかわからなくなります。自分と同じような症状で受診された方の口コミなどを参考にしてみてください。

古い病院はホームページがなかったり情報量が少ないことも多いですが、その分口コミが多い場合があります。

精神疾患は長引くことが多いため、病院とは長い付き合いになります。できれば余裕を持って自分にあった病院を焦らずじっくりと探しましょう。

電話やネットで初診予約

いざ「ここに決めた!」と思っても、当日に行ってもすぐに診察はできません。精神科や心療内科は混み合うことも多く予約制の場合がほとんどです。しかも予約も取りづらい。

人気云々もあるのでしょうが、長期に渡り定期的に通われている患者さんが多く、なかなか空きが出ないことが考えられます。

ですから自分のスケジュールに合わせるのではなく、その時点で空いているところに滑り込まないと1ヶ月待ちもざら。1日でも早く診察を受けたい方は注意したいところです。

ちなみに私は電話での予約でしたが、ネットで簡単に空き状況がみられるweb予約がオススメ

私が行ったところも全然空きがなく何週間も後になってしまいそうだったため、直近で空いているところを聞いてそこになんとか入れてもらいました。

予約のときに看護師さんから軽いカウンセリングも受けましたので、自分の症状をしっかりと伝えられるようにしておきましょう。

心療内科の受診当日について

はじめての心療内科、初診当日。緊張で予約時間の30分くらい前には待機。院内の印象はというと白で統一された清潔感のある待合室で、癒しの音楽が流れていました。

すでに複数の患者さんが待っていて、このあと普通に出勤するであろう会社員のような方や学生さん、お年寄り、主婦、若い方も多くいました。

決して稀ではなく、心の病を抱えている方がこんなにいるんだと実感しました。

入ってすぐに受付で問診票を受け取り、必要事項の記入やら血圧の測定を終わらせると、自分の順番を待ちます。そして自分の名前が呼ばれたらついに担当医との対面です。

私の担当医は「こんなに穏やかな人には会ったことがない」というくらい優しい先生でした。

カウンセリングでは先生と色々なことを話します。うまく説明が出来ないという方は予めメモを用意しておくことや、ご両親あるいはパートナーなど誰か信頼できる方に付き添ってもらうことをオススメします。

こんな症状があるとか辛かったこととか直接の因果関係は分からなくても、気になることは全て話してしまいましょう。間違いなく号泣です(でした)。

戦いはこれからといった感じではありますが、まず今までの苦しみを打ち明けられたことで少し身体が軽くなったような、そんな解放感で胸がいっぱいになりました。

結果、私は【双極性障害】との診断を受け、それについての冊子をもらったり、話を聞いていくと自分でも納得の診断結果だなと感じました。

その時点で双極性障害のことはあまり知らなかったのと、気分が落ち込んでいるときにしかフォーカスしていなかったので、正直最初は鬱かな?と思っていました。

実際に最初に行った心療内科では鬱と診断されていました。

しかし私には明らかに躁状態の波があり、先生にも「落ち込んでもたまに気分が上がって頑張れるのでそれが楽しみで〜」と普通にバカなことを語ってましたww

精神疾患は明確に数値として現れる他の病気とは違い、専門医によるカウンセリングを繰り返し判断していきます。

ですからとにかく自分の状況を細かく話してみましょう。その中に診断の決め手となるようなヒントが見つかったり、より先生が診断しやすく適した治療法を提案してもらえると思います。

こうして私は投薬治療と2週間に一回の通院が始まりました。
※通院の間隔は症状を見て、安定しているときは月1回。

各々の症状に合わせてその人にあった治療をおこなうため、同じ精神疾患であっても治療方法や処方される薬の種類なども違います。

まとめ

いかかでしたか?私は時間がかかってしまいましたが、精神科や心療内科を受診することを迷っているという方には、余計なことは考えずにとりあえず行くことをオススメします。

調べてみれば院内は想像よりもずっと明るい印象のところも沢山あり、余程のことがなければ頭ごなしに怒ったりするようなこともないと思います。(思いたい)

辛いのを我慢して、それを乗り越えて強くなることは立派なことです。だけど患ってしまったら話は別。それはもう頑張ってどうにかなることではないのです。

病院に行ったからといって完治が約束されるわけではなく、再発率が高いものもあります。

ですが今の自分を救うためには選択肢が必要です。誰かに話を聞いてもらったり、薬で症状をやわらげられたり、すこしでも苦痛を回避できるならそこに頼ってもバチは当たりません。

本当に辛いときは勇気を出して、まずは一歩踏み出してみませんか?

記事の内容は主観を含む場合がありますので、全ての方に当てはまるものでは無い事をご理解ください。また情報は掲載当初のものであり内容に誤りがある場合があります。

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